夜泣きとは?

赤ちゃんや幼児が夜間に目を覚まして泣くことを指します。
夜泣き」の他に、
夕方に機嫌が悪くなり激しく泣くことを「黄昏泣き」や
現代のお母さんが使う「ギャン泣き」、
その他「疳(かん)の虫」やと呼ぶこともあり、
お母さんの間で定義が曖昧になっているのが実情です。

赤ちゃんが泣く原因

小児科医の間でも見解に差はありますが、医師の間で「夜泣き」と呼ばれるものの多くは赤ちゃんの成長過程で昼と夜の睡眠のリズムが作られていく際の現象だといわれており、6ヶ月から1歳くらいの間に始まり1歳半を過ぎれば自然に解消されていくと考えられています。ただし夜泣きが始まり、終わるタイミングには個人差も大きいのが実情です。また一般的にいわれる「夜泣き」では、母乳やミルクの不足などによる空腹や睡眠時の暑さや寒さ、おむつが濡れているなどの不快感や昼と夜の生活リズムが不規則、昼間の運動不足などによって泣いているもの、6カ月以下の赤ちゃんに見られることがある「コリック(乳児疝痛)」やその他の疾病が原因で泣いているものも含まれています。

さまざまな「夜泣き」に関する呼び方

夜泣き

6〜18ヵ月の乳幼児に多く見られる現象で、昼夜の生活リズムの形成に関わると考えられています。空腹やおむつの不快感など原因がはっきりしているものも含めて夜中に起きて泣く現象全般も指します。また黄昏泣きや疳(かん)の虫なども含めて広義の夜泣きと呼ばれることもあります。

夜驚症(やきょうしょう)

夜泣きと同様に6〜18ヵ月の乳幼児に多く見られる現象で、睡眠中の乳幼児が突然覚醒して泣き叫ぶ場合を指します。日中の刺激が原因だと考えられています。小学校の入学前までみられることもあります。

黄昏泣き

一般的には生後2、3週間〜6ヵ月の間に見られる、夕方に乳児が激しく泣く現象を指します。激しく泣いて何をしても泣き止まない状態が多く、この黄昏泣きを指してコリックとする見解も多くあります。また夕暮れ時に寂しくなって不機嫌になるものも黄昏泣きと呼ぶ場合があります。

疳(かん)の虫

赤ちゃんが夜に泣くのは体内の虫だという迷信の名残で、上記の夜泣きをこのような名前で呼ばれることがあります。幼児は感情の起伏が激しいため、癇癪(かんしゃく)を起こした状態を指して疳(かん)の虫と呼ぶ場合もあります。
発生時期と分類

小児科への受診について

夜泣きについては小児科での処方される保険適応の漢方薬などがあります。その他、一般的に言われる黄昏泣きの原因と考えられ広義の「夜泣き」の中でも特に激しい泣き方をすることで一般的になりつつあるのが「コリック(乳児疝痛)」です。その原因は腹痛による痛み。赤ちゃんのおよそ3割に起こるとされ、良好な腸内細菌叢を形成することで解消できると考えられています。また不自然に長時間泣く、嘔吐や下痢を繰り返す、いつもと様子が違うといった場合は夜泣き以外の疾病も疑われます。気になることがあれば、まずは小児科にご相談ください。

以下のような場合はできるだけ早く小児科を受診してください

  • 3時間以上の長時間にわたって激しく泣く
  • 熱や激しい嘔吐、咳や鼻水など風邪のような諸症状がある
  • お腹が張っている、下痢をしている、血便が出るなど
  • けいれんやひきつけを起こす